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値下りに対抗するための心理コントロール

東芝小松製作所の株価の値動きを例に挙げて、「株価は一時的に下がってもいずれは回復する」という話をしたものの、株の値下り恐怖症の人たちからすれば、この説明だけではとても安心できないと思われるだろう。それはごもっともなので、今日は少し違う視点から書いてみたい。

なぜ自分の保有している株の評価額が値下がりするのが怖いかといえば、購入価格よりも下がっていることに気づいてしまうからである。なぜ値下がりに気づくのかと言えば、常に保有株の評価額を確認しているからということになる。

「自分の持っている株の価格を気にするのは当たり前だ!」といえばその通りなのだが、無茶を承知で自分の保有株の評価額を気にしないで済む方法はないかと考えてみたい。

保有株の評価額を気にしない方法として、次の2つがあると思っている。

①値動きを見ない(株を保有していることを忘れてしまう)

②値下りを気にしないための心理的な仕組みを作る

 

①については、書いてみたもののこれを実現できる人などまずいないだろう。実際に私も自分の保有株の価格はほぼ毎日チェックしている。株を保有していること自体を忘れてしまい、毎年配当金が入る時期だけ「ああ、そういえば株を持っていたなぁ」みたいな心理状態を作り出すことができれば、評価額の値下がりに振り回されることなく株を保有し続けることができると思われる。ただ、そうは言っても自分のお金を出して購入した株式である以上、それがどうなっているのかを気にかけるのは人間の心理として当然のことであり、まずこれは無理だと思う。

そこで②である。「値下りを気にしないための心理的な仕組み」といっても、たいしたものではない。私が単に自分に思い込ませるために作り出したロジックである。すなわち、もし株を売るとしたら購入価格よりも値上りしたときに売るべきだから、購入価格よりも値下りしているときは売るべき時ではない。だから、値下りしているときはただ放っておけばいいという風に自分を納得させるのである。

「何言ってんの?」と思われる人がほとんどだと思うが、私はこのロジックを自分の頭の中で組み立ててから、本当に株の値下りが気にならなくなった。配当で稼ぐことを目的とする以上、一度買った株は原則として保有し続けて、売買手数料など余計なコストをかけずに、安定して配当をもらい続けることが大切なのである。だとすれば、値下がりした状態では売らないということさえ決めていれば、こんなに楽な状態はないのである。

「株が値下りするのはむしろ自分にとって好ましい状態である」という発想の転換をすることによって、値下りを気にしてそわそわする必要がなくなる。これは株を長期保有するために非常に便利な考え方だと自分では思っている。