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株式投資における配当の位置づけ

株式投資をしていて、配当を重視して運用している人というのはどれだけの比率なのだろうか。実は自分も、株式投資を始めて数年間は、株式を保有することで得られる配当のことをそれほど気にかけてはいなかった。

株式銘柄の中間および期末の決算期にその株式を保有していれば、定められた額の配当金を受け取ることができる。すなわち配当とは、株式さえ保有していれば、何の努力もせずに手に入るお金である。このようなありがたい仕組みがあるにも関わらず、株式投資を始めたころの私は、多少株価が上がっているからと言って決算期直前に保有株式を売却するようなもったいないことを平気でやっていた。配当で大切なのは、この「何の努力もせずに手に入る」ということと、株式本体の評価額に関係なく、一定の金額が支払われるということである。

まず、キャピタルゲイン狙いでの株の売買では、それで利益を得るためには、これまで書いてきたとおり相当に神経を使って売買の研究をしなくてはならない。そして、それだけのことをやっても、株式売買に成功して利益を得られる保証はない。また、株が値上りしていても売買手数料などもかかるため、それらのマイナス要素を含めて利益を出さなくてはいけないというさらに高いハードルも課せられる。しかし、配当は決算期の約2か月後には、何もしなくても配当金の振込用紙が送られてきて、郵便局で現金に換えることができる(もちろん株式の取引をしている口座への振替えも可能)。

次に、配当金は基本的に株式本体の評価額とは関係なく、定められた金額が支払われる。もちろん、株式本体の評価額が下がっているということは、業績そのものが芳しくないことが多く、その結果「減配」という形で配当金が減ることはあり得るが、株式の評価額と異なり、配当金額は日々変動するものではなく、また、減配というのはかなり大幅に業績が悪化しない限りは、簡単には行われないものである。

この説明だけでも、キャピタルゲイン狙いの売買を苦労してやるよりも、一定金額の配当を安定して受け取り続けることは、株式投資における非常に大きなメリットであることは明らかであろう。かく言う私も、この事実に気づくのに、株式投資を始めてから数年もかかってしまったのである。